鈴々舎 馬風 師匠編

 


 先代馬風師匠は「鬼瓦の・・」と言われた人で、ごつい顔の持ち主でした。

 寄席の高座に上がると客席に向かって、「おいよく来たな!」などと

 言った。その高座は型破りでそれなりに面白かったようだ。なにしろ

 実際に見たことがないし、私蔵のライブラリーにも無い。あまり放送される

 こともない師匠で、本で拝見する程度でした。

 当代馬風師匠は、その前が「柳家かえる」といった。先代と同じく型破りの

 芸風で、下表にもあるように「会長への道」が十八番である。

 高座名「鈴々舎馬風」というのが好きでして落語の本道を行かなくても

 世の中の風刺を辛辣な視点で言い切る芸風はぜひ継承して頂きたいものです。

 古典落語はそれなりに良いのですが、時代を生きる落語の追求は新作から

 古典への格上げには必要なのではないだろうか。演じ手ではない当方の身。

 えらそうな事は言えないが、時代の設定を今に求めなくても、現代の噺家が

 作った古典。新古典の芽は出てきている。古今亭今輔師匠や彦六師匠の試み

 はすごい。金語楼師匠もそうだろう。当代馬風師匠もその毒舌を磨いて

 現代を生きる噺を作ってもらいたいものです。・・・(^0^)

 

 

鈴々舎馬風

紙入れ

鈴々舎馬風

猫の災難

鈴々舎馬風

会長への道

鈴々舎馬風

健康への道

鈴々舎馬風

歌こそわが命

 

 「紙入れ」・・・・・・・・・・・・という噺

 

 他の師匠のところで書いているので、詳しくは述べないが、女将さんの

 浮気の噺。間男の噺。落語でも間男の噺は色々あって、今は不倫などと

 気取っているが内容は同じ、「昔も今も男と女の仲は・・」てとこか。

 旦那にかわいがられている出入りの職人。旦那のついでに女将さんにも

 かわいがられてしまった。旦那の留守にいいことをしようとおもい、招く

 がそこに旦那が帰ってきてしまう。よくあるパターンで、こういうときに

 落ちついているのは女性の方で、あたりを見回して証拠隠滅を計り、旦那を

 迎え入れる。若い男は旦那からもらった「紙入れ」を忘れてきてしまう。

 証拠物件を押さえられてしまった思いこんだ職人は、一縷の望みを抱いて

 旦那のところへ来た。しかしかの女将さん、旦那の留守においしいことを

 やろうというだけあって、そんなところに抜かりはない。紙入れは事前に

 押さえて置いて、後で職人にかえそうというわけ。結局人のいい旦那には

 気付かれなかったという噺。昔(といっても戦前まで)は姦通罪という罪が

 あった。女性が不倫をした場合に適用された。男の浮気は甲斐性とされていて

 お妾さんを囲っても罪にはならなかった。今では考えられない法律であろう。

 「悋気の火の玉」「悋気の独楽」など、そんな時代を背景にしている。

 

 


ご感想をお聞かせください。
タイトル
お名前(必須)
メールアドレス(必須)
ホームページURL(省略可)
ご感想
このホームページはどうですか?
すごく良い 良い 普通 改善の余地あり 評価できない