五代目 古今亭 今輔師匠編

ご存知、「おばあさん」で売った噺家さんです。昭和の名人のお一人ですね。
現在の落語芸術協会顧問 桂 米丸師匠の師匠になります。
群馬県の生まれですから、すこしお国訛りあります。江戸落語には適さないということで、若いときは余り売れません
でいた。冷遇されていたということですね。貧乏な生活を送っていたようです。このような境遇からでしょうか
若い頃は正蔵師匠らと「落語革命派」的な集団をつくりましてね。新作などに走ったようです。
昭和二十年には米丸さんが初高座で前座が彼しかいないような時代でして、今輔師匠の影響を強く受けた
ようです。
今輔師匠といえば、「おばあさん三代記」「ラーメン屋」「息子の紙入れ」などのおばあさんもの。が有名ですが
怪談話も得意ネタでして、大変怖かった思い出があります。
「江島屋怪談」「もう半分」「おいてけ堀」「藁人形」などは代表作でしょう。
高座に今輔師匠があがるときには「江島屋怪談」を楽しみしていたものです。
しかしめったに聞くことはできなかったものです。
恨みを込めた藁人形を鍋で煮ているという。これも恐ろしい噺の「藁人形」。
「もう半分」は比較的にポピュラーではないでしょうか。
「霜夜たぬき」などという珍しい落語というか人情話もおやりでした。宇野信夫作でしたかな?
たぬき版恩返しというような内容です。たぬきが人に化けて佐渡の金山で働きましてね恩返しをするという。
古典から新作まで幅広いレパートリーでした。
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五代目 古今亭今輔 |
藁人形 |
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五代目 古今亭今輔 |
塩原多助・戸田の屋敷 |
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五代目 古今亭今輔 |
江島屋怪談 |
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五代目 古今亭今輔 |
もう半分 |
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五代目 古今亭今輔 |
ラーメン屋 |
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五代目 古今亭今輔 |
芝居噺「恋のしがらみ」 |
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五代目 古今亭今輔 |
ねぎまの殿様 |
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五代目 古今亭今輔 |
おいてけ堀 |
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五代目 古今亭今輔 |
おらが火事 |
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五代目 古今亭今輔 |
お婆さん三代姿 |
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五代目 古今亭今輔 |
囃子長屋 ダイヤモンド |
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五代目 古今亭今輔 |
表札 |
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五代目 古今亭今輔 |
霜夜たぬき 死神 |
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五代目 古今亭今輔 |
葛湯 |
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五代目 古今亭今輔 |
お婆さん三代記 |
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五代目 古今亭今輔 |
地獄太夫 |
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五代目 古今亭今輔 |
毛氈芝居 |
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五代目 古今亭今輔 |
藪入り |
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五代目 古今亭今輔 |
ぞろぞろ |
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五代目 古今亭今輔 |
息子の紙入れ |
「もう半分」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・という噺
江戸の町では「居酒屋」がありました。大阪にはなかったようです。場末にあって、職人達が安酒を飲んでいく
場所だったようです。最初は酒屋でちょいとしたつまみなどをだしていたのが発展して「居酒屋」になっていった。
ということのようです。
とある居酒屋に年老いた貧相な老人がやってきました。この老人は酒好きでしてね。
升に半分だけ入れてもらって飲むのを癖としておりました。一合升はあるのですが、半分の升はないので、
当然目分量で一合升に注ぐものですから若干量が多めになたりするわけです。
酒飲みは意地汚いものですからこのあたりが妙にうれしいということですな。
半分のみ干しては、「もう半分」「もう半分」と言ってお代わりをします。
やがていい気持ちになったようで、手元の袋から銭を出して支払いをして帰っていきました。
じつはこの老人は金に困り、娘を売った代金を袋に入れていまして、帰り道は好きな酒を飲まずにいようと
思っていたのですが、ついつい我慢ができなったということなのです。
老人が帰った後に、この大金の入った袋が置き忘れになっていることに店の主人が気が付きました。
番屋に届け出ようとする男を女房が止めます。ネコババしてしまおうとけしかけます。
この辺は女のほうが悪賢いものですね。
あわてて戻ってきた老人が血相変えてわけを話しているのに、知らぬ存ぜぬで通してしまいます。
老人はもう生きる気力を失って店を出るや裏の大川に恨みを残して身を投げてしまいます。
かたや悪人夫婦。盗んだ金を元手に店を大きくして、やがて女房に子供が生まれます。
この赤子。髪は白髪で歯は抜け落ちている。皮膚も皺だらけという様相でした。
乳母を雇って赤子の面倒をみさせていました。
しかしこの乳母が一週間ともたずに辞めていってしまうのです。
不審に思って乳母に理由を聞いてみますと、夜中に一緒にいて様子を見ればわかるというのです。
主人は夜中に赤子の様子を陰でこっそりみていますと・・・・・・・
丑三つ時を過ぎた頃、すーーーと起きて、行灯のところにはっていき、油が入っている皿をかたむけぐーーと
飲み干してしまいました。そして陰で見ている主人に向かって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ケタケタと笑って
「もう半分」
怨念の恐ろしさここに極めたりてなところでしょうか。