「へっつい盗人」VS「へっつい幽霊」

 


「へっつい」とは釜戸でしょうか。ご飯などを作る釜をのせたり鍋もかけたりします。その頃ではキッチンになくては

ならないものでした。今では電子レンジやジャー、ガス台などがあって便利ですがね。

上方落語の「へっつい盗人」、江戸落語の「へっつい幽霊」、噺の内容は異なります。

「へっつい」を巡る噺ですね。

「へっつい」がでてくるような噺といいますと、「品川心中」でね、驚いて「へっつい」の中に頭を突っ込んだ男が

いましたね。この男は逆三角形の頭をしているので抜けないということになっています。

 

上方落語の「へっつい盗人」:

 

 長屋に住む友人が表店に宿替えしたということで、みなさんはご祝儀を出したのに、二人の男は金がないという

ことでね。はなから相手にされていなかったのですな。悔しいというかみっともないというので、なんとか算段を

しようとするのですが、所詮金がないのでいかんともならない。友人のおかみさんから、やんわりとね

「へっつい」が欲しいなんて言われたものですからねぇ。なにしろ五円もするしろものでしょ。

だせっこないですよ。こうなると考え付くことは一つでしてね・・・・・盗む・・・・ということに。

アホとふたりで、しくはっくしながら、てんやわんやででかけますが・・・・・さてどうなりましたことやら

 

江戸落語の「へっつい幽霊」:

 

 こちらは博打好きの人間が登場します。ある男。名前に半がつくというので賭けるのは「半」ばかり。

ある日に、つきまくりましてね三百両余りを稼いだのです。気をよくしてね。帰りに「ふぐ」などを買ったら、

当たるときは恐いもので「ふぐ」にまであたって死んでしまいます。死ぬ前に三百両を「へっつい」に塗りこめて

隠しておいたのですが、さあこの金に気が残って成仏できません。この「へっつい」は道具屋に引き取られて

売られるのですがね。夜になると金を出して欲しくて男の幽霊が出てくるわけです。買ったほうはたまりませんから

道具屋に引き取らせる。また売れると幽霊が出るてんで戻ってくるの繰り返しです。そのうちに道具屋には悪い

噂が立ったりしてきました。

そこに恐いもの知らずの博打打の男があらわれます。道具屋はただでいいからもっていってくれという。

幽霊が出るので代金はいらないというわけですな。そんなことには動じませんから家にもって帰った。

案の定、夜になると幽霊が出てきました。動じませんから事情を聞いてみると「へっつい」の中の金を出して欲しい

ということですね。言われたとおりの場所をくずすと金が出てきた。

この「へっつい」は自分のものだから半分にして百五十両づつでどうだなどと脅します。

幽霊の方もねしょうがないので納得しますが。やはり全部欲しいわけですな。

二人とも博打好きですから、サイコロで決めようじゃないかということになります。

幽霊の方は久しぶりの博打ですからねぇ。なつかしいのなんの。

半と賭けるが、このサイコロはいかさま細工でね、長とでて全部取られてしまうというような噺です。

 


ご感想をお聞かせください。
タイトル
お名前(必須)
メールアドレス(必須)
ホームページURL(省略可)
ご感想
このホームページはどうですか?
すごく良い 良い 普通 改善の余地あり 評価できない