柳家 小三治 師匠編

 


 結構沢山のライブラリーがある。重複してもいる。小三治師匠は

 収録の機会も多く、テープ・ビデオとも豊富にある。

 レパートリーも多い。下表をみていただくとその一端をかいま見る

 ことができる。「柳家小三治全集」なども発売されている。

 小三治師匠は常連受けのする噺家といえる。

 小三治師匠の趣味はバイクライダーで、寄席にもバイクで通ってくる。

 俳句の世界も嗜んでいるという。

 小三治師匠は人のやらない演目を掘り出して高座にかける。

 「備前徳利」などはファンでもあまり知らないと思う。

 師匠の噺の「間」が好きである。実にいい。

 「間」で笑いをとれる芸である。 

 正統派古典落語の継承者の一人であろう。

 

 

柳家小三治

船徳

柳家小三治

大山詣り

柳家小三治

あくび指南

柳家小三治

百川

柳家小三治

厩火事

柳家小三治

子別れ

柳家小三治

馬の田楽

柳家小三治

備前徳利

柳家小三治

転宅

柳家小三治

藪入り

柳家小三治

芝浜

柳家小三治

千早ふる

柳家小三治

鹿政談

柳家小三治

寝床

柳家小三治

出来心

柳家小三治

蛙茶番

柳家小三治

お化け長屋

柳家小三治

居残り佐平次

 

「備前徳利」・・・・・・・・という噺

 

 酒飲みの噺である。この噺のストーリも落語らしい。

 「酒飲みは奴豆腐にさも似たり、はじめ四角であとはグズグズ」

 「酒のない国へ行きたい二日酔い。三日目にまた帰りたくなる」

 噺の中に酒がでてくるのは今も昔も変わらない。

 大酒飲みの武士が酒ののみっぷりに藩主から誉められる。大酒飲んで失敗する

 ケースはあるが、誉められるケースは少ない。しかし大酒を飲んでいては

 長生きはできない。この武士が息子を呼んで死んだら備前焼の壺に自分の

 姿を描き、その中に酒を入れて欲しいという遺言を残す。

 死んでもなお酒と一緒にいたいとは。

 毎晩息子の寝枕にたって息子と一杯酌み交わしたりして上機嫌の日々。

 壺の中の酒と一緒に過ごす日々は楽しいものなのであろう。

 そんな日々が過ぎっていったある日、うかない顔で寝枕にあらわれた。

 そのわけを聞く息子。

 「うん、縁が欠けてなあ。醤油入れにされたんだよ。」・・・(.^!^.)

 

「薮入り」・・・・・・・・という噺

 

 親子の情愛を表した名作である。先代 三遊亭金馬師匠の得意とした演目で、

 お正月に高座にかけられることが多いのも、「薮入り」は1月16日の日に

 大店に奉公している小僧達が親元に帰れる日だからである。

 初めて奉公にだされた亀吉さんが三年間の辛抱をして親元に帰ってくる。

 三年前はだだっ子だった亀吉さんも他人の飯を食べたお陰で成長して立派に

 なっていた。男親の「熊さん」はうれしくてしょうがない。前の晩など

 寝付かれやしない。朝早くから起き出して普段やりもしない玄関掃除などを

 やって気を紛らわせている。そこへ子供が帰ってくる。・・・・・

 もうまともに顔など見られやしない熊さんの目からは涙が出て来るばかり。

 親子の三年ぶりの対面である。立派になった一人息子。有り難くてしょうがない

 親。その情愛を語りかけてくる噺家達。

 高座が客の感情と一体になって張りつめてくる。客も想い。噺家も想う。

 噺はさらに展開していく。熊さんが風邪をこじらせ急性肺炎で死にかけたとき、  

 子供からもらった手紙を見て勇気づけられ立ち直ったこと。

 何度となく子供を迎えにやろうしたが、他の奉公の小僧さん立ちを気遣って

 止めたこと。それからは、店の前を隠れるように通り過ぎて、子供の様子を

 みては元気づけられたことなどが語られていく。

 今も昔も変わらぬ情愛は「古典」というにはまだ新しい噺ではあるが、風格を

 備えた噺といえよう。小三治師匠の語り口は金馬師匠ほどは重くない。が

 きっちりと親子の情愛をとらえている。

 お正月の寄席では多く高座にかけられる演目であり、多くの噺家さんたちが

 やっているので比較してみるのも良かろう。とはいっても私のライブラリーに

 あるのは金馬師匠のが一番多く、大阪の桂 福団次師匠や三遊亭円楽師匠の

 ものなどなど。

 


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