三笑亭 夢楽 師匠編

 


この頃、若い世代に落語のファンが増えつつあるような気がしております。

そんな方々にお勧めなのが夢楽師匠です。オーソドックスなスタイルで

演目も以下にあるように定番な噺が多い。だからといって素人が手をだせる

世界ではないのだ。一流だからこそ、こういう噺をこなせるのだ。

マンネリなどではけしてない。独自の工夫など必要がない。お馴染みの部分で

いつものくすぐりがはいる。言ううことが解っていても面白い。

でも若い人は、この辺が気になるかもしれませんね。いつも代わり映えの

しない落語ばかりやっている噺家をよくは思っていないのでしょう。

くるくると変るギャグやアドリブ、その場限りのパフォーマンスで受ける

若き漫才やコント集団。たしかに笑いはとれているが一過性のものである

ことに変わりがない。むしろ落語のような形態をとることは成り立たない

のであろう。

そこに落語の不思議さがあるけど、何も落語ばかりではない。

歌舞伎には型というものがある。それは昔から代々受け継がれてきているが

少しずつ工夫が加わって次第に良いものだけが残されてきた。

型は変化している。落語とて同じなのだ。受け継いだものを守り、やがて

独自の工夫を加え、それを繰り返す。そして今までの型を越えるものを

生み出せればよいが、非常に難しい。即ち「守破離」である。

これは他の世界にも通じるものでしょう。  

晩年は病が悪化したのでしょう。寄席には出演しないでご夫婦で旅行三昧だったようです。

残された時間を夫婦でということだったのでしょう。惜しくも亡くなられました。

師匠の残された功績として余り知られてはいませんが、世界に落語を広めたことがあります。

無論、英語などで落語を遣ったということではなくて、現地に住んでいる日本人に落語を公演して

回りました。日本語がわかる外国人も来ていたことでしょう。

  

 

三笑亭夢楽

青菜

三笑亭夢楽

こんにゃく問答

三笑亭夢楽

三人旅

三笑亭夢楽

三方一両損

三笑亭夢楽

一分茶番

三笑亭夢楽

干物箱

三笑亭夢楽

大山詣り

三笑亭夢楽

粗忽の釘

 

「三方一両損」…………………という噺

 

正直者の噺です。

道で財布を拾った正直者の男。中身をみると、三両と書き付けが入っていた。

それを持って落し主のところに返しに行く。

落し主の男も正直者で書き付けは受け取るが三両は拾った者のものだと

受け取ろうとせず、とうとう喧嘩騒ぎになり、大家さんが仲裁に入るが収拾が

つかず、奉行所に裁きを申し出た。ここで登場するのが、お決まりの大岡越前

でして、ややこしい裁きを行う。これが「三方一両損」という裁き。

三両の金に大岡越前が一両を足して、正直者の二人に褒美として二両ずつ

与えた。拾った男も届けなければ三両の得。落し主も素直にもらっておけば

三両が手にある。

ところが二人とも二両が残ったので一両の損ということに。大岡越前も一両

出しているので一両の損。で、「三方一両損」ということになる。

しかし、わざわざ、こんなややこしいことしなくてもいいのに。

 

 


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