六代目 春風亭 柳橋 師匠編

昭和の名人の一人、六代目 春風亭柳橋師匠の登場です。
なにおか、語るべきや。願わくは、もう一度高座でお会いしたものです。
「大山詣り」や「花見酒」、「蒟蒻問答」など絶品です。
「芝浜」や「御神酒徳利」「ねずみ」「子別れ」などなど何度聴き返しても
色褪せません。今はCDやVTRなどでしか会えない師匠ですが、
何かの機会で拝見できるチャンスがあったらぜひお勧めしたい。
文楽師匠と芸を競った時代もありました。どちらが上でも、こちらが下でも
なく、噺の質は全く違う師匠達です。
柳橋師匠はお座敷でも人気が高かった聴いております。
メディアを通じてしか、聴く事ができない今の世代には、柳橋師匠の芸風は
只の流暢な口調の噺家にしか映らないかもしれません。
柳橋師匠が今高座に上がられても受けないのかもしれません。
派手なギャグがあるわけでもなく、アクションもない、淡々と語る口調には
今の世代は反応しなのかもしれません。たとえ、落語に興味がある人達でも
同じことではないでしょうか。
“通好み”などという表現は使いたくないのですが、そういうことなの
でしょうね。
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六代目 春風亭柳橋 |
芝浜 |
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六代目 春風亭柳橋 |
御神酒徳利 |
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六代目 春風亭柳橋 |
試し酒 |
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六代目 春風亭柳橋 |
ねずみ |
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六代目 春風亭柳橋 |
強飯の女郎買い(子別れの序) |
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六代目 春風亭柳橋 |
子別れ |
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六代目 春風亭柳橋 |
大山詣り |
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六代目 春風亭柳橋 |
佃祭り |
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六代目 春風亭柳橋 |
時そば |
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六代目 春風亭柳橋 |
野ざらし |
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六代目 春風亭柳橋 |
長屋の花見 |
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六代目 春風亭柳橋 |
花見酒 |
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六代目 春風亭柳橋 |
蒟蒻問答 |
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六代目 春風亭柳橋 |
二番煎じ |
「試し酒」・…………………・・という噺
とんでもない、酒豪を扱った噺です。落語には酒豪がたくさん出てきます。
「抜け雀」では朝一升、昼一升、夜一升という人物がでてくるし、
「一人酒盛り」や「芝浜」「禁酒番屋」「居酒屋」などなど酒飲みがでてくる
噺は多いですね。特にスゴイのが、この話の主人公、大店の飯炊きをしている
下男というと落語ではみな、地方出身者という設定なのですが、この男は
酒豪で知られていた。ある時、旦那同士の寄合の中で、この下男の話がでた。
ところが、相手の旦那は信用しない。それではということで、一回に五升酒を
飲めるか飲めないかやってみせろということになった。お互いに賭けをした
あと、この下男を呼んで、事情を話した。旦那のためならと、この下男、
忠義な男で、用意された大杯になみなみと一升の酒を注いでもらうと、
やおら飲み始めた。ぐい・・ぐいと喉の中に酒が流れていく。
あっという間に一升を飲み尽くしてしまう。
次ぎは二升目。これも、おいしそうに味わいながら飲み干す。三升目。
酔っているふうもなく、ぐいぐいと。……
三升飲んでも本人はケロッとしているから驚きますよね。五升など飲めや
しないと思っていた片方の旦那の顔が青ざめてきた。
さて四升目が注がれた。さすがに苦しくなったのか途中で一息入れたりするが
ペースは落ちたものの飲み干した。全くもってあっぱれというしかない。
そこでこの下男は、「旦那様ちょっくら中座さしてもらいてえだ」と切り
だした。旦那は用足しにでもいくのかと思い許してやった。
しばらくすると、戻ってきて五升目を注いでもらうと一気に飲んでしまう。
「どうでえ。旦那様。五升飲んだでなあ。これで賭けは旦那様の勝ちじゃ」
たまらずに片方の旦那。「ちょっと待っておくれよ。おいお前。途中で
どこかへ行ったけど、全部戻したんじゃないかい。」と言った。
そこでこの下男、こう言い放つ。
「とんでもねえだ。こったらうめえ酒を戻したりするもんじゃねえ。おらあ
五升の酒なんて今まで飲んだこたあねえんで、脇に行って、試しに
五升飲んできた。」
全く、ものすごい酒豪である。十升すなわち一斗酒を飲んだことになる。
「試し酒」という噺は、小さん師匠がよく高座にかけられていたものです。