落語川柳その3

 


<落語の中の川柳>

 江戸の庶民の生活を題材に取り上げました。

 江戸では武士の居住区と一般市民の居住区は明確に

 分けられていました。士農工商の時代です。江戸市街では

 一般市民は工商のどちらかに属していたと思われます。

 いわゆる職人と商人ですね。もちろん農民もいたのですが、

 落語の世界では余り登場いたしません。

 職人達は一戸建ての家に住むことはなく、「長屋住まい」

 でした。大商人の店である「大店」の裏側に位置しており

 環境は良い方ではなく、ひどい所になると「どぶ」沿いの

 下水施設もない、蚊がうじゃうじゃわくような場所でした。

 そんな長屋の住民を題材にした落語はたくさんあります。

 正に庶民の生き様を語っているのです。

 「長屋の花見」「粗忽長屋」「大工調べ」「富久」

 「らくだ」「茶の湯」「妾馬」「お化け長屋」「青菜」

 「人情八百屋」「唐茄子屋政談」「三軒長屋」「薮入り」

 など数限りはありますが、題材はあげきれません。

 

 

 ★ 西日さす九尺二間でふとっちょの背なで子が泣く

    飯がこげつく

 

   九尺二間とは長屋の広さです。入り口が九尺(約3m弱)。

    奥行き2間の狭い間取りです。今でいうなら1DKでしょうか。

    ここに平均すると8人が住んでいた計算になるそうです。

    それだけ庶民の人口と居住面積はアンマッチだったのでしょう。

    この川柳は、そんな長屋の夏の暑さを表したものです。

    狭い長屋で真夏の夕方、風通しが悪く、ムッとしている。

    太ったおかみさんの背中には子供が火のついたように泣いている。

    かまどを見ると、ご飯を炊く「おかま」の中で飯がこげついている。

    正に、長屋の暑さを表したものといえます。風通しなど無いのです。

    「飯」は・・まま・・と読んで下さい。

 

  ◎ 江戸庶民の生活ってどんなだったの?

 

    あくまでも、「落語のバーチャルワールド」でのお話です。

    ですから史実とは違うかもしれません、が、江戸庶民の生活を

    語ってみます。

 

    「店賃」・・賃貸料です。部屋代です。「落語のバーチャルワールド」の

          人々は「滞納」しがちなようでした。中には入居した月の

          分だけ払って数年間未払いの輩もいたようで。

          「雨露しのぐ店賃「を払う先は・・・

    「大家」・・「落語のバーチャルワールド」では実に多くの噺の中で

          大家さんが登場します。「人情家の大家さん」とか

          「人非人の大家さん」など登場人物も様々。

          長い間、店賃を滞納されても生活できていたようで、

          良く解らないのですが。「唐茄子屋政談」にでてくる

          「小板橋・・・」とかいう大家は、ひどい人のようで。

          でも、多くはなかなか好人物に描かれています。

          「三方一両損」や「孝行糖」、「小言幸兵衛」、

          「長屋の花見」、「大工調べ」、「茶の湯」などが

          代表的なとこでしょうか。

    「支払い」・生活費の支払いは今とだいぶ違うようで、「通い帳」や

          「つけ」での支払いで、「落語のバーチャルワールド」では

          大晦日の「掛け取り」が題材になっています。

          一年のつけを払う場合もあるようで、給金もまとめて

          支払われるケースもあったようです。

    「給金」・・給料です。「阿武松」にでてくる「提灯屋」は

          一日目一杯働いて「二分」ですから、一両の半分。

          一両は今で言うと、どのくらいになるのでしょうか?。

          物価が違うので比較にならないのかも。

          江戸庶民は一両など見たこともないのですから。

          相当な額でしょうね、きっと。

    「食べ物」・今のような「飽食の時代」ではないのですから、

          想像に難くありません、でも亭主は晩酌をしていたようで

          「つまみ」は「いわし」がでてきます。当時「いわし売り」

          がいたようで、庶民の膳を飾ったのでしょう。

          落語「青菜」に良く表れております。

          落語「青菜」には「柳影」というお酒がでてきますが、

          「直し」とういことですが、それでも良くわかりません。

          どなたか教えて下さい。

          「落語のバーチャルワールド」では余り、食事の内容は

          でてきませんが、「あさり売り」や「豆腐売り」、

          「大根売り」などがでてくるので、結構、消費者生活だった

          のでしょう。

    「物売り」・「時そば」、「唐茄子屋政談」、「替り目」、「道具屋」、

          「鋳掛け屋」、「甲府い」、「芝浜」、「初天神」など

          いろいろでてきます。

    「大店」・・「おおだな」と読みます。実に「落語のバーチャルワールド」   

          では、よくでてくるステージです。

          今でいう、会社組織なのでしょうから、題材になるのは

          当然でしょうね。

          そして「大店」の若旦那は実に良く遊ぶ人が多く、

          「遊郭」が大好きときてる。だから勘当になる者続出。

          「船徳」「唐茄子屋政談」「湯屋番」「よかちょろ」

          「立ち切れ線香」てなとこが定番かな。

          面白いのが丁稚の名前で、決まって「定吉」ということに。

          この定吉さんは色々な噺で登場と相成る。

          「七段目」「引っ越しの夢」「悋気の火の玉」「百年目」

          「寝床」「茶の湯」などなど、なかなかの個性派です。

    「お酒」・・これは現代人も同じで、「落語のバーチャルワールド」

          にも「お酒」の題材は多い。それも武士から庶民まで実に

          多種多様で面白い。また噺家がお酒を飲むしぐさたるや

          絶品で思わず喉が鳴ってしまうほど。もちろん日本酒だが、

          今のように混ぜものは少ないが、水で薄めるなどは当たり前

          だった。「水っぽい酒」ならぬ「酒っぽい水」状態。

          「清酒」は少なく、「にごり酒」だったようだ。

          「試し酒」「禁酒番屋」「替り目」「芝浜」「親子酒」

          「二番煎じ」「夢の酒」「長屋の花見」「御神酒徳利」

          「らくだ」「富久」「寝床」など題材は限りなし。

 

          

 

 

       

 

     

 

  

 

 

 


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