Celeron Mendocino(コード名:メンドシノ)


Celeronとは、何かと申しますと、Pentium IIから二次キャッシュメモリと本体外側のプラスチックカバーを取り除き、低価格PC向けにコストを抑えたIntelのCPUなのです。
ただ、これだけだと安い・遅いCPUとして、各パソコン雑誌の評価も最低で、アキバのショップにも殆ど置いてるところは無く、自作ユーザーからも見向きもされませんでした。
ところがどっこい、このCeleronは、今だかつて無いほどのコンストパフォーマンスを秘めたCPUなのでした。
何と、ロットによっては、266MHzのCeleron 266 が112x4の448MHzで動作するのです。
こうなれば、二次キャッシュが無いとは言え、98年8月現在、10万円もするPentium II 450MHzと同程度のパフォーマンスを発揮する、18,000円程度のCeleron 266はマニアの間で引っ張りだこになりました。
そこで、AMD 333 からそろそろCPUをアップグレードを目論んでいた私もすぐに飛びつき、BXチップセットのマザーとともに購入し、早速448MHzに挑戦してみました。

celeron.jpg (32410 これがCeleronです。
私が買ったのは、IntelのBOX版のCeleron266で、純正のヒートシンクとファンが付いてます。
そしてロットは、クロックアップ耐性が高いと言われている、コスタリカ製のSL2QGです。その他のロットやバルク版のCeleronは、クロックアップ耐性が低いようですので、これから買われる方は注意しましょう。生産国とロットはパッケージの横に印刷されています。最近(8月)のロットではマレーシア産のSL2QGも耐性が高いようです。
私は、7月はじめに、太田の某通販で購入しました。
main board.jpg (39500 SDRAMは、アキバで64MBを10550円で購入しました。
一応PC100規格でCL3のSDRAMでした。
実際、手にしたSDRAMを見てみると、HYUNDAIのチップでしたPC100規格品です。

一番悩んだのがBXマザーボードです。
各社からたくさん出てまして、PCI5本のSOYO SY-6BA、コア電圧がBIOSで変更可能なABITのAX6B、AGPバスのベースクロックを下げられるA-OpenのAX6Bなど迷ったのですが、やはり一番ユーザーが多くて安心できそうで、またメモリとの相性も良さそうなASUSのP2Bに決めました。

ハード、ソフトのセットアップを済ませ、当然 66x4の266MHzの動作は問題なく、お楽しみのクロックアップに。
マザーのジャンパ設定で、103x4の112MHzまでの動作は全く問題なかったです。
コア電圧は、Celeronの端子の幾つかのマスキングとR6と印刷されたランドをショートさせることにより、0.1V単位で変更可能である。取りあえず、ランドのショートは面倒くさいので、
A119,A121,B119の3つの端子をメンディングテープでマスクして標準の2.0Vから2.2Vに上げてみました。

今度は、マザーのBIOSでSDRAMのチューニングです。
BIOSでCL,SRCD,SRPを2,2,3までもっていけました。SRPを2にするとIDEチェックのあとフリーズしてしまいます。またWait StateをNormalからFastに変えるとWindows95は起動するモノのエラーが出やすくなります。まぁ、BIOSでのチューニングは私もよく分かってません。ココをこうしたらいいなんてのが有りましたら教えて貰えると嬉しいです。

チューニング後のHDBENCHの結果です。

HDBENCH Ver 2.610 ★
使用機種
Processor Pentium II 448.3MHz [GenuineIntel family 6 model 5 step 1]
解像度
1024x768 65536色(16Bit)
Display Matrox Millennium G200 AGP
Memory 64,508Kbyte
OS Windows 95 4.0 (Build: 1111) B
Date 1998/ 8/ 4 18:33

SCSI[X]=Adaptec AHA-2920/2905 PCI SCSI Host Adapter
HDC = スタンダード
IDE/ESDI ハード ディスク コントローラ
HDC = スタンダード
PCI IDE コントローラ
HDC = プライマリ
IDE コントローラ (シングル FIFO)
HDC[?]=セカンダリ
IDE コントローラ (シングル FIFO)

A = GENERIC NEC FLOPPY DISK
CD = GENERIC IDE DISK TYPE47
E = ATAPI CD-ROM DRIVE-32X Rev 323P

ALL 浮
Text Scroll DD Read Write Memory Drive
23242 37915 28860 53240 5044 39206 229 59 10710 10733 23542 C:10MB


さらに上を目指して限界まで挑戦!!
P2Bは、場合によってはCeleron266 のクロック倍率4倍の制限が外れることが有るとの情報から、4.5倍を試してみました。すでに3.5倍が可能なことは、確認しました。
確かに、4.5倍は可能なようで、112x4.5の504MHzをBIOSが表示しましたが、残念ながら、この画面状態でフリーズしてしまって。。。(^_^; 103x4.5の463MHzでも
Windows起動直前にフリーズしてしまいます。ウチの場合、450MHz辺りが限界とみて、素直に諦めました。あまり深追いしすぎてハードディスクをクラッシュさせられてはかなわないので。(^_^;

上に書きました、Celeronのクロックアップや電圧アップは、メーカー規定外の使用法です。あくまで自己の責任の元で試してください。とは言っても、自作派ユーザーでCeleronを規定動作クロックで使用される方なんていないんでしょうね。

噂によると、8月からさらにCeleronの値段が下がったようです。Celeron 300も既に2万円以下で出回ってるようですが、標準で4.5倍で動作する以外、クロックアップ限界はCeleron 266と同程度のようです。さらに9月中旬には 128KBのL2 cacheを内蔵したCeleron300AとCeleron333が発売され第二次Celeronブームになっています。

ここで示しましたCPUマスクによる電圧変更やCPUロットによるクロックアップ耐性、さらにマザーボードとの相性等は、島津さんのCeleron Worldに貴重なデータが有ります。また会議室ではCeleronユーザーによる中身の濃い情報が満載で、私もかなり参考にさせて貰いました。この場を借りて島津さんはじめ先人の方々に感謝いたします。

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